日本の人手不足の対処方法として、外国人労働者の雇用が年々増加傾向にあります。

そのため日本では在留外国人を守る政策や、個人での活動など「外国人労働者」を受け入れる活動が増えてきました。

そこで今回は「最新の求人倍率」とコロナで需要が高まった「特定技能」制度について詳しく解説していきます。

深刻化する人手不足

日本の人手不足について「有効求人倍率」から見ていきます。

まず、有効求人倍率とは「仕事を求めている人に対する求人数の割合」のことを指します。

有効求人倍率は、景気とほぼ一致して動いていくため「雇用動向」を示す重要な指標です。
この指標は、厚生労働省が全国のハローワークの求職者数、求人数をもとに算出しており、「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」で毎月発表されています。
また、有効求人数を有効求職者数で割って算出した倍率が1を上回れば、求職者の数よりも人を探している企業数が多い。

下回れば求職者の数の方が多いことを示しています。

2022年2月1日に発表されたデータによると、有効求人倍率は1.16倍。

前年度は1.15倍のため、0.01上がっています。

都道府県別で見ると、有効求人倍率が最も高いのは1.82倍の福井県。

最も低い県は、0.82倍の沖縄県です。

また、業種別で見ると「建設業」「製造業」「サービス業」が増加しています。

特定技能検定とは

2019年4月に制定された「特定技能」

特定技能検定とは、日本国内の人手不足が顕著に現れている「特定産業分野(14種類)」を解消するべく、即戦力となる外国人の取得が可能になった在留資格です。

特定技能には、「特定技能1号」「特定技能2号」の2種類があります。

特定技能1号は、特定の産業分野に相当程度の知識・経験を必要とする職業に従事する外国人向けの資格となっています。

在留資格は5年です。

特定技能1号には14業種が指定されています。

また、特定技能2号は「特定技能1号」を終了したあとに獲得ができる資格です。

現在は「建築」「造船・船舶工業」の2種類のみで、熟練した作業が必要とされている業種が対象です。

特定技能2号には、在留期間の上限はなく、要件を満たすことで家族帯同もできるのが特徴です。

最近では、新型コロナウイルスの感染によって新しい技能実習生が入国できないことから、技能実習生に変わって「特定技能」を取得している外国人を採用する企業も増えています。

そのため帰国できない実習生や実習を終えた外国人の方達を中心に「特定技能」へ切り替えて在留を続けている方が増加傾向にあります。

特定技能の取得

特定技能を取得するには「試験に合格する」ことか、「在留資格の移行」が必要となります。 

特定技能の試験に合格する

特定技能を取得するためには、日本語と技能の基準を満たす試験の合格が必要です。

業種ごとに試験の日程や会場、内容は異なります。

2021年3月にはベトナムで初めて建設分野の特定技能1号評価試験が行われており、合格者数は80〜90人前後です。

「技能実習2号」から「特定技能1号」に移行

在留資格の移行には3つの要件が必要です。

①技能実習2号を良好に終了する

②技能実習3号の実習計画を終了する

③「技能実習」での職種・作業内容と、「特定技能1号」の職種が一致

特に技能実習2号を良好に終了した場合では「日本語試験が免除」されます。

また「特定技能で行う業務」と「技能実習2号の職種・作業」に関連性が認められる場合は、技能試験が免除されます。

実際の試験内容とは

特定技能の試験内容は「①業務に関連した技能の試験」「②日本語能力の試験」の2つです。

業務に関連した技能の試験

技能試験とは、必要な知識や経験、技術が身に付いているかどうかを確認する試験です。

業種によっては、学科試験と技能試験が設けられています。

また合格の難易度の差もあります。

さらに「介護」であれば厚生労働省。

「建設」であれば国土交通省といったように、産業分野が異なっているため、最新情報や申し込み情報を見て確認する必要があります。

日本語能力試験もしくは国際交流基金日本語基礎テスト

日本語能力試験は「日本語能力試験(JLPT)」と呼ばれるものと、「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT)」の2種類です。

この2つのどちらかを受験する必要があります。

「日本語能力試験(JLPT)」では、N1~N5までの5段階のレベルに分かれています。

合格するにはN4以上の評価が必要です。

また、「国際交流基金日本語基礎テスト(JFT)」では、「日本語能力試験」よりも実施頻度が高いことが特徴です。

総合得点は250点満点で、合格するには200点以上を取る必要があります。

CBT方式(パソコンやタブレットを使用する)なので、その場で判定結果が表示されるのも時間短縮したい方には嬉しい試験です。

短期間での在留資格でも可能

2021年度から、国内受験の資格取得の条件が緩和され、日本国内の場合「17歳以上(インドネシア国籍を有する者にあっては、18歳以上)」「在留資格を取得している」の2つとなりました。

また、2020年4月1日以降に実施している国内試験では、短期滞在の在留資格でも「特定技能」の受験が可能となりました。

そのため観光で日本に来た外国人が気軽に「在留資格を取得する」選択肢ができ、需要がさらに高まっています。

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About the author

k.rumi
k.rumiアシスタント
行政書士Office ITOでリモートワークしながら、愛知県を拠点に美容師としても10年以上の経験を持つ異色のパラレルワーカー。自身の台湾へのルーツからビザ、在留資格について勉強中。2021年9月からアシスタントIN。

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