今回は「介護」ビザについてざっくりと解説したいと思います。
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「介護」とは
「介護」ビザはその名の通り、外国人が介護の仕事を行うために必要な在留資格で一定の専門性を持つことが義務付けられています。
“一定の専門性”というのは、日本の介護福祉士養成施設を卒業し、介護福祉士の国家試験に合格した「介護福祉士」のことをいいます。(いわゆる養成施設ルート)
また、現場の実務経験 ⇒ 試験合格によるいわゆる実務経験ルートの「介護福祉士」も「介護」ビザの対象となりました。(2020.4改正)
「介護」の仕事は
「介護」の業務内容には、病院や介護施設で食事・入浴・排泄の介助等、介護業務全般はもちろんのこと、ケアプランの作成等も含まれます。また、介護の対象者は老人には限りません。
なお、活動場所は必ずしも病院や介護施設には限定されず、訪問介護も行える点が「介護」ビザの特徴です。
※「特定技能1号」ビザの「介護」では訪問介護はできない。
まだ新しいビザだけど・・・
「介護」ビザは2016年から新しく追加された在留資格なので、全国に500人程しかいません。(2019年現在)
前述の通り「介護」ビザを取得するためには、日本の介護福祉士養成施設を卒業し国家試験をクリアするか、実務経験を経てからしか「介護福祉士」にはなれないのでそのハードルは高いといえます。
そのため2017~2021年度に養成施設を卒業した者に対しては、介護福祉士の国家試験に合格しなくても5年間は「介護福祉士」としての登録が認められるよう経過措置がとられています。
(5年経過後、国家試験に合格すれば継続して介護福祉士として認められる。)
「介護」ビザと「特定技能」の“介護”の違い
2019年に追加された「特定技能1号」ビザに介護分野が含まれたことで「介護」ビザとの違いが分かりにくくなりました。
ざっくり整理すると
- 「介護」ビザ
- 取得要件がハード。(介護福祉士養成施設の卒業+国家試験の合格など)
- 訪問介護が行える。
- 一定期間(5年とか)就労すれば、永住者への道がある。
- 「特定技能1号」の介護
- 取得要件がノーマル。(技能評価試験+日本語能力N4程度など)
- 訪問介護が×
- 「特定技能2号」に介護分野はないため、MAX5年までしか働くことができない。→永住者になれない。(このルートでは)
就労期間や永住者への道についてが主な違いだと言えますが、この辺りも今後の法整備で大きく変わる可能性があります。
というところで、「介護」のざっくり解説はこのぐらいにします。
じっくり解説はコチラ
次は「興行」の在留資格をご紹介します。
最期までお読みいただきありがとうございました。
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この記事を書いた人

- 行政書士Office ITO 代表
-
IT業界で15年目リストラに遭遇し、行政書士資格を取得。
2016年,行政書士Office ITOを開設し、外国人ビザ申請に特化。
銀座を拠点に就労ビザ・配偶者ビザ・永住ビザなど実績10年。
趣味はおいしいパスタ料理(自称)と断捨離。家は小遣い制。
[ 所属団体 ]
東京行政書士会(会員番号 第11086号)
日本行政書士会連合会(登録番号 第16081519号)
[ 資格 ]
・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Certified Immigration Procedures Agent(入管申請取次届出行政書士)
他
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