今回は「興行」ビザについてざっくりと解説したいと思います。

「興行」とは

「興行」って普段はあまり聞かない言葉ですが、映画・演劇・歌謡・演芸・スポーツ・サーカス・芸能などは全て興行という活動です。

「興行」ビザも同じでこういった活動を外国人が日本で行う場合に必要となる在留資格のことです。

それでは「興行」の対象はどんな人かというと、
具体的には、

俳優・歌手・ダンサー・演奏家・オーケストラの指揮者・エンターティナー・プロ野球、プロサッカーなどのプロスポーツ選手、そのトレーナーやコーチ・ファッションモデル・サーカスの動物飼育員・振付師・演出家・映画監督、その裏方クルー・テレビタレント・モデル・キャンペーンガール・写真カメラマン・音響技師など

です。

バラエティ豊かな職業が該当しますが、これが「興行」の特徴でもあります。
また、よくみると選手のトレーナー、振付師、カメラマン等といった裏方のサポートを担う人も「興行」に含まれることが分かります。
表舞台の演者は裏方のサポートがあってこそなのでこの様なくくりになっているのは当然ですね。

スポーツ選手の在留資格は

ところで、プロのスポーツ選手が来日し活動する場合は「興行」にあたることは前述の通りですが、活動内容によっては「興行」ではなく「特定活動」に該当するケースもあります。
また、プロではなくアマチュアの場合は「短期滞在」になるので、この辺りをお客さんからよく質問されますが、確かに分かり辛いので以下ざっくりとご案内。

  1. 「興行」にあたるもの
    1. 日本の公私の企業がプロ選手としてスポーツの試合を行わせるため契約し雇用した場合。
      例えば、日本のプロ野球の1,2軍の選手、J1,2リーグの選手、フットサルのFCリーグの一部選手、BJリーグ(バスケ)、アイスホッケーの一部チーム、プロゴルファー、大相撲力士(日本相撲協会から力士として証明されている者)などがここに入ります。
    2. 日本の公私の企業がスポーツの試合を事業として行う機関である場合。
  2. 「特定活動」(告示6号)にあたるもの
    1. 日本の企業等が興行を目的としてではなく、自社の宣伝や技術力を競う目的で設けた企業内のクラブチームの出場するスポーツ試合に参加させるために契約し雇用したもの。
    2. クラブチームの所属機関が、スポーツの試合を事業として行っているものがないこと。
        abは要するに実業団チームのように、企業の広告塔としての活動の対価で所属会社から選手に報酬が支払われている場合のことです。
  3. 「短期滞在」にあたるもの
    1. 賞金・報酬のない競技大会にアマチュア選手が出場する場合。

オリンピックや世界選手権大会のようなビッグイベントの場合は選手がプロかアマチュアかによって変わります。プロなら「興行」、アマチュアなら「短期滞在」という感じ。
つまり、報酬の有無で「興行」かそれ以外と考えて概ね問題ありません。

ちなみに、映画の外国人俳優が公開直前に来日して舞台挨拶する場合もほぼ「興行」に該当します。
だって、映画に出るような有名な俳優がノーギャラではプロモーション活動しませんよね。

というところで、「興行」のざっくり解説はこのぐらいにします。
じっくり解説はコチラ 

次は「技能」の在留資格をご紹介します。

最期までお読みいただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願い致します。

 

1件から御対応承っております。ご連絡心よりお待ちしております。03-4361-4503受付時間 9:00-18:00 [ 土日祝以外 ]

お気軽にお問い合わせください Please free to contact us.

ビザ関連情報をお届けします。
よかったらいいね /フォロー をお願いします。

この記事を書いた人

SHINGO ITO
SHINGO ITO行政書士Office ITO 代表
IT業界で15年目リストラに遭遇し、行政書士資格を取得。
2016年,行政書士Office ITOを開設し、外国人ビザ申請に特化。
銀座を拠点に就労ビザ・配偶者ビザ・永住ビザなど実績10年。
趣味はおいしいパスタ料理(自称)と断捨離。家は小遣い制。
[ 所属団体 ]
東京行政書士会(会員番号 第11086号)
日本行政書士会連合会(登録番号 第16081519号)
[ 資格 ]
・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Certified Immigration Procedures Agent(入管申請取次届出行政書士)

ビザ関連情報をお届けします