日本政府が世界の高度人材獲得に本気になっています。
概要は世界の大学ランキング卒の外国人が就活や起業準備を行う場合、「特定活動」ビザが取得できるというもの。(最長2年)
その名もJ-Find(未来創造人材)
J-FindはJ-Skipと比べると、より若手の高度人材の獲得にフォーカスしたものといえます。
Contents
未来創造人材(J-Find)の概要とメリットは?
未来創造人材(J-Find)とは、一言でいうと、世界の高度外国人材を若いうちから囲い込んでおこう!という新たな受け入れ制度。
- 認められると在留資格「特定活動」(未来創造人材)が付与。
- 最大2年間日本で就職活動や起業準備の活動を行うことができる。
→今までは「90日」だったため、能力の有る人がゆっくりと日本での就労を検討することができる環境に。 - もちろん上記活動を行うために仕事をすることも可。(週28時間まで?←未確認)
- 扶養する配偶者や子がいる場合も帯同可。その家族には「特定活動」(未来創造人材の配偶者等)が付与される。
- その配偶者や子も資格外活動許可を取れば週28時間以内の就労が可。
- すでに日本国内にいる外国人も要件に該当すれば対象者になれる。
J-Findの要件は?
J-Find「特定活動」になるためには、以下3つの要件を全て満たす必要。
要件はいたってシンプル。
- 3つの世界大学ランキング(※1)中、2つ以上 で100位以内にランクインしている大学を卒業 or その大学の大学院の課程を修了して学位又は専門職学位を授与されている
- 卒業から5年以内
- 滞在当初の生計維持費20万円の所持
3つの世界大学ランキング
①クアクアレリ・シモンズ社公表のQS・ワールド・ユニバーシティ・ランキングス
QS World University Rankings
②タイムズ社公表のTHE ワールド・ユニバーシティ・ランキングス
Times Higher Education World University Rankings
③シャンハイ・ランキング・コンサルタンシー公表のアカデミック・ランキング・オブ・ワールド・ユニバーシティーズ
Shanghai Ranking Consultancy's Academic Ranking of World Universities

個人的な感想
卒業、修了してから5年。というのは、日本が高齢化していることを鑑みればもっと10年ぐらいの範囲に拡充しても良いような気もします。
30代でも十分若いと思うし。
ただ、まあ最初は様子見ってとこでしょうか。
3つ目の要件の生活維持費20万円の所持は有ってないような要件。
というわけで、今回のJ-FindとJ-Skipが新設されたことで次のような流れで高度外国人材はますます優遇されることになりそうです。
① J-Findで世界の大学ランキング卒の人材を早期から積極的に誘致
↓
② J-Skipと高度人材ポイント制で優遇
↓
③ わずか1年又は3年の在留で永住権を付与 ※ 永住申請は必要
↓
④ 世界と戦える日本の競争力の確保
今回のJ-Findでは文字通り、世界の人材から日本を見つけてもらいたい!
という日本政府の意気込みが伝わってきます。
この記事を書いた人

- 行政書士Office ITO 代表
-
IT業界で15年目リストラに遭遇し、行政書士資格を取得。
2016年,行政書士Office ITOを開設し、外国人ビザ申請に特化。
銀座を拠点に就労ビザ・配偶者ビザ・永住ビザなど実績10年。
趣味はおいしいパスタ料理(自称)と断捨離。家は小遣い制。
[ 所属団体 ]
東京行政書士会(会員番号 第11086号)
日本行政書士会連合会(登録番号 第16081519号)
[ 資格 ]
・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Certified Immigration Procedures Agent(入管申請取次届出行政書士)
他
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