特定技能の【飲食料品製造業分野】に関する運用方針

特定技能の制度に関する基本方針にのっとって、人材確保が困難な分野として14の特定産業分野 が定められました。
今回は、その14分野の中のひとつ飲食料品製造業分野について。

飲食料品製造業分野の運用方針

特定技能外国人を飲食料品製造業分野へ受け入れる趣旨と目的

深刻化する飲食料品製造業分野の人手不足に対応するため、専門性・技能を生かした現場に即戦力として就労する外国人を受け入れることで、この分野の存続・発展を図り、日本の経済・社会基盤の持続可能性を維持することが挙げられています。

飲食料品製造業分野の人手不足の状況

飲食料品の製造業という分野は、事業所や従業者の数でみると様々な製造業分野の中で最も多くの労働者が携わっています。また、大都市圏とそれ以外の地域においても従業者数の比率に大きな偏りはないことから、地域経済の観点からも雇用と経済を支える産業として重要な役割を担っているといえます。
一方で、飲食料品製造業分野における労働力の状況は、平成29年度の有効求人倍率は2.78倍となっていて他の製造業と比べ深刻な人手不足となっています。

有効求人倍率とは 
簡単にいうと、1より大きくなると仕事の数の方が多く、働き手が足りない状況。
1を切ると、求職者の方が多く、仕事探しが困難な状況。

飲食料品製造業分野への人材確保の必要性

近年、労働力である従業員数が横ばいとなっていることから5年後には7.3万人の人手不足となる推計がでています。
飲食料品製造業の分野では、高度な設備による自動の機械化が進んではいるものの、ある程度は目視や手作業に頼らざるを得ない工程も多々あるそうです。
さらに、平成30年の食品衛生法改正により、平成32年6月までに全ての飲食料品製造業者にHACCPという衛生管理の制度への対応が求められることも決定しています。
このように、今後は飲食料品の製造現場においてHACCPを含む衛生管理の知識を有する人材を確保していくことも急務な状況となっていることから、加速する人手不足の状況を改善することは極めて困難といえます。

HACCPとは

原材料の受入れから最終製品までの工程ごとに、微生物による汚染、金属の混入等の潜在的な危害要因を分析し、特に重要な工程を継続的に監視、記録する衛星管理の工程管理システムのこと。

受入れ見込数

自動車整備分野における向こう5年間の受入れ見込数は最大3万4,000人であり、これを向こう5年間の受入れの上限として運用するとされています。
向こう5年間で7万3,000人の人手不足が見込まれる中、今回の受入れでは、実際の労働効率化なども考慮して5年間で最大3万4,000人を受け入れるに留まるとされています。

見込み数を超えそうな場合は

懸念される部分の一つですが、もしこの分野への受け入れ見込み数を超える状況となった場合は、入管法の規定により在留資格認定証明書の交付の停止措置が取られる予定です。
そして同規定には停止措置がとられても、再び人材確保の必要性が生じた場合には、受け入れ再開の措置がとられることも定められています。

飲食料品製造業分野に求められる人材基準

飲食料品製造業分野において特定技能として受け入れられる外国人には、技能試験と日本語試験に合格することが求められます。

また、飲食料品製造業分野の第2号技能実習を修了した者も必要な技能水準と日本語能力水準を満たしているものとして取り扱うとされています。

1.技能水準(試験区分)

「飲食料品製造業技能測定試験(仮称)」

2.日本語能力水準

「日本語能力判定テスト(仮称)」

又は

「日本語能力試験(N4以上)」

その他、飲食料品製造業分野の運用方針に関する重要事項

1号特定技能外国人が従事する業務

飲食料品の製造・加工、安全衛生といった飲食料品の製造業に関わる全般の業務
ただし、飲料のうち酒類は除く

特定技能所属機関(所属機関)に対して特に課す条件
  1. 特定技能所属機関は、農林水産省、関係業界団体、登録支援機関その他の関係者で構成される「食品産業特定技能協議会(仮称)」(以下「協議会」という。) の構成員になること。
  2. 特定技能所属機関は、協議会に対し、必要な協力を行うこと。
  3. 特定技能所属機関は、農林水産省又はその委託を受けた者が行う調査等に対し、必要な協力を行うこと。
  4. 特定技能所属機関は、登録支援機関に1号特定技能外国人支援計画の実施を委託するに当たっては、協議会の構成員となっており、かつ、農林水産省及び協議会に対して必要な協力を行う登録支援機関に委託すること。
特定技能外国人の雇用形態

原則直接雇用に限る。

治安への影響を踏まえて講じる措置

農水省は、基本方針を踏まえつつ、治安上の問題となりそうな事項を把握するよう努め関係機関と適切に共有していくものとする。
また、深刻な治安上の影響が生じるおそれがある場合は、基本方針を踏まえつつ、厚労省と関係機関が共同して所要の検討を行い、運用方針の変更を含め、必要な措置を講じるものとする。

特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中しないよう必要な措置を講じる

 

以上です。

 

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About the author

SHINGO ITO
SHINGO ITO
・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Immigration lawyer(入国管理局申請取次届出)
・Certified Skilled Worker of Financial Planning(2級FP技能士)
・Personal Information Protection Professional(個人情報保護士)
IT業界で10年間コーディネーターとして幅広く業務を担当。
2016年これまでに得た経験を活かすため行政書士に転身。
その後1年間の下積みを経て行政書士伊藤真吾事務所を開設。
趣味は、深夜の一人映画館と断捨離とバイク。家は小遣い制。
【Affiliation】
日本行政書士会連合会 登録番号 第16081519号
東京都行政書士会   会員番号 第11086号
【Other qualifications】
調理師免許
大型自動車免許
中型自動二輪免許