特定技能の【介護分野】に関する運用方針

特定技能の制度に関する基本方針にのっとって、人材確保が困難な分野として14の特定産業分野 が定められました。
今回は、その14分野の中で最も人材不足が深刻となっている介護分野について。

介護分野の運用方針

特定技能外国人を介護分野へ受け入れる趣旨と目的

深刻化する介護分野の人手不足に対応するため、専門性・技能を生かした現場に即戦力として就労する外国人を受け入れることで、この分野の存続・発展を図り、日本の経済・社会基盤の持続可能性を維持することが挙げられています。

介護分野の人手不足の状況

介護分野の有効求人倍率は、近年一貫して上昇しています。
2017年度においては3.64倍と、平均の1.54倍と比較し、2ポイント以上も高い水準となっていて、都道府県別の介護分野の有効求人倍率は、全都道府県においておおむね2倍以上の状況にあります。

有効求人倍率とは 
簡単にいうと、1より大きくなると仕事の数の方が多く、働き手が足りない状況。
1を切ると、求職者の方が多く、仕事探しが困難な状況。

厚労省の公表によると、2016年時点における介護分野で働く人材数は約190万人いるそうですけど、高齢化が加速していく中では

2020年度までにプラス26万人
2025年度までにプラス55万人

を確保することが必要とされていて、今後、年平均6万人程度を確保していく必要があるようです。

介護分野への人材確保の必要性

介護分野への人材確保に向けた総合的な取組によって、2014年から2016年までにかけては、対前年比で平均6万人程度増加していますが、近年は増加数が減少傾向となっている現状があります。
更に今後は、生産年齢人口が減少していくことが必須なので、年間平均6万人の国内介護人材を確保していくことは極めて困難な状況といえます。
そんな状況の解決のためにも即戦力の外国人を受け入れ、利用者が安心して介護サービスを受けられる体制を確保することが必要不可欠といえるでしょう。

処遇改善について

実は介護人材の処遇改善については、結構なテコ入れが行われていて、これまでの合計で月額5万7,000円の改善に加え、2019年10月からは、「新しい経済政策パッケージ」に基づき、介護サービス事業所における勤続年数10年以上の介護福祉士に月額平均8万円相当の処遇改善を行うことが盛り込まれたりもしています。
そのほかにも公費1,000億円程度を投じ、更なる処遇改善が行われ、他産業と遜色のない賃金水準を目指している動きがあります。

受入れ見込数

介護分野における向こう5年間の受入れ見込数は、最大6万人であり、これを向こう5年間の受入れ上限として運用するとされています。

また、向こう5年間で 30 万人程度の人手不足が見込まれる中、今回の受入れは、介護ロボット・ICT・処遇改善・高齢者や女性の就業促進等といった国内人材の確保(22~23万人)のための多角的な方法を行ってもなお不足すると見込まれる数が上限となっており、過大な受入れ数とはなっていないようです。

見込み数を超えそうな場合は

懸念される部分の一つですが、もし介護分野への受け入れ見込み数を超える状況となった場合は、入管法の規定により在留資格認定証明書の交付の停止措置が取られる予定です。
そして同規定には停止措置がとられても、再び人材確保の必要性が生じた場合には、受け入れ再開の措置がとられることも定められています。

介護分野に求められる人材基準に関する事項

介護分野において特定技能1号で受け入れる外国人は、以下に定める試験等に合格等した者又は介護分野の第2号技能実習を修了した者とすることが定められています。

1.技能水準(試験区分)

ア:「介護技能評価試験(仮称)」

イ:アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの

2.日本語能力水準

ア:「日本語能力判定テスト(仮称)」又は「日本語能力試験(N4以上)」に加え、「介護日本語評価試験(仮称)」

イ:アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの

その他介護分野の運用方針に関する重要事項

1号特定技能外国人が従事する業務

利用者の心身の状況に応じた入浴、食事、排せつの介助等の身体介護のほか、これに付随するレクリエーションの実施、機能訓練の補助等の支援業務とする。
ただし、訪問介護等の訪問系サービスにおける業務は対象としない。

特定技能所属機関(所属機関)に対して特に課す条件
  1. 事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とすること。
  2. 特定技能所属機関は、厚労省が組織する「介護分野特定技能協議会(仮称)」の構成員になること。
  3. 特定技能所属機関は、協議会に対し、必要な協力を行うこと。
  4. 特定技能所属機関は、厚労省又はその委託を受けた者が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。
特定技能外国人の雇用形態

原則直接雇用に限る。

治安への影響を踏まえて講じる措置

厚労省は、基本方針を踏まえつつ、治安上の問題となりそうな事項を把握するよう努め関係機関と適切に共有していくものとする。

また、深刻な治安上の影響が生じるおそれがある場合は、基本方針を踏まえつつ、厚労省と関係機関が共同して所要の検討を行い、運用方針の変更を含め、必要な措置を講じるものとする。

特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中しないよう必要な措置を講じる

 

以上です。

 

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About the author

SHINGO ITO
SHINGO ITO
・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Immigration lawyer(入国管理局申請取次届出)
・Certified Skilled Worker of Financial Planning(2級FP技能士)
・Personal Information Protection Professional(個人情報保護士)
IT業界で10年間コーディネーターとして幅広く業務を担当。
2016年これまでに得た経験を活かすため行政書士に転身。
その後1年間の下積みを経て行政書士伊藤真吾事務所を開設。
趣味は、深夜の一人映画館と断捨離とバイク。家は小遣い制。
【Affiliation】
日本行政書士会連合会 登録番号 第16081519号
東京都行政書士会   会員番号 第11086号
【Other qualifications】
調理師免許
大型自動車免許
中型自動二輪免許