会社が外国人を従業員として採用するときには、原則として日本人と同じ手続きをしなければなりません。
入社時の手続きとして、
・社会保険(健康・厚生年金)
に加入します。
雇用保険に加入する際、雇用保険被保険者資格取得届の備考欄に在留資格などを記入して職安に提出します。
さらに、外国人も住民となればマイナンバー(個人番号)が付与されるため、
・住民税
が課せられ、労働基準法や最低賃金法など日本人の従業員と同様に適用されます。
労働保険とは
労働保険には、雇用保険と労災保険がありますが、それぞれ役割が違います。
雇用保険について
いわゆる「失業保険」と呼ばれる保険で、会社員が失業した際に生活の安定を図るためのものです。また、失業した場合以外も育児や介護のために休業せざるを得ないときであっても、休業中の生活安定のために雇用保険から給付金が支払われます。育児休業中の場合は、平均賃金の50~60%の相当額が給付金として受け取ることができます。
さらに、雇用保険に加入して4年目以降は、「教育訓練給付」として英会話や資格取得のために学校に通う場合、費用の一部を補助してもらうことができます。補助される額は費用の20%相当額です。(最大10万円)
労災保険について
こちらは日常でも労災といってよく聞く言葉だと思いますが、正式名称は「労働者災害補償保険」というようです。
ご存知、会社での業務中(通勤時含む)にケガや病気になったり、何らかの障害を負ってしまったり、死亡した際に保険給付が行われます。
業務上のケガや病気には「療養補償給付」として、労災保険から治療費が支払われます。本人負担はないので本人が医療費を払う必要はなく、全額労災保険から支払われます。労災保険は、他の保険(雇用保険・社会保険)と違って保険料は会社が全て負担するものなので、給与や賞与から労災の保険料が引かれることはありません。
在留資格の確認を忘れずに
外国人は入管法によって日本で行うことができる活動が限定されているため、日本人と同じように会社で採用ができる訳ではないです。
外国人を採用しようとする際には、まずその外国人が従事する業務内容を決める必要があります。
現在の日本は、外国人の労働力について単純労働と見なされる業務については採用を認めていません。
例えば、比較的多い事例として通訳・翻訳の業務やIT関係のSEなどは「技術・人文知識・国際業務」の在留資格が付与されます。技術系エンジニアの業務も在留資格としては「技術・人文知識・国際業務」となりますが、この在留資格を得るためにはその外国人の学歴やそれまでの職歴が重要となり、その基準を満たしていないと入管への申請を行っても許可されません。
許可されないということは在留資格が付与されないため、会社で採用することもできません。
仮に、在留資格が適切でない外国人を会社側が知らずに知らずに採用してしまった場合、会社側も知らなかったでは済まされず事業主には刑事罰である不法就労助長罪が適用されます。
不法就労助長罪は重く、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられることもあります。
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About the author
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・Certified Administrative Procedures Specialist(行政書士)
・Immigration lawyer(入国管理局申請取次届出)
・Certified Skilled Worker of Financial Planning(2級FP技能士)
・Personal Information Protection Professional(個人情報保護士)
IT業界で10年間コーディネーターとして幅広く業務を担当。
2016年これまでに得た経験を活かすため行政書士に転身。
その後1年間の下積みを経て行政書士伊藤真吾事務所を開設。
趣味は、深夜の一人映画館と断捨離とバイク。家は小遣い制。
【Affiliation】
日本行政書士会連合会 登録番号 第16081519号
東京都行政書士会 会員番号 第11086号
【Other qualifications】
調理師免許
大型自動車免許
中型自動二輪免許
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