前回は韓国の物価や通貨、大卒の初任給といったお金にまつわる話をご紹介しました。
韓国にまつわるお金の話〜物価・年収は?
本日6月29日、羽田空港と韓国のソウル便が2年3ヶ月ぶりに再開することになったそうですね。 羽田-ソウル便きょう再開「これは大統領案件だ」前のめり韓国の内幕:朝日デジ…
今回は韓国の就職状況をご紹介。
2022年3月末の出入国在留管理庁の発表によると、日本に住んでいる在留外国人は276万635人。※ 統計は2021年3月末時点のもの
そのなかで韓国は約40万人で全体の約15%。
国籍、地域別にみると内訳は以下の通り
2年ぐらい前までは1中国、2韓国、3ベトナムの順でしたが、韓国からの人材移動の小幅な減少とベトナム人材の増加スピードによって2位と3位が入れ替わりました。
在留外国人の推移[2020年6月末現在]
出入国在留管理庁から最新の在留外国人の統計について発表がなされていました。 発表によると2020年6月末現在の在留外国人の数は約288.5万人。これまで右肩上がりに増加し…
とはいえ、韓国人は3番目に多い409,855人。
統計を見ると多くの韓国人の方が日本で働き、暮らすことを選択していることがわかります。
日韓関係。それはそれとして韓国人にとって日本は?
そこで今回は、韓国はどんな国なのか?
日本で暮らす韓国人にとって日本は働きやすいのか?
といった点について解説していきます。
報道メディアでは、たびたび韓国による反日デモ活動や、戦後最悪の日韓関係などというように報じており、「韓国人の人はみんな日本人のことが嫌いなのでは?」と感じている方が多いのではないでしょうか。
実際に日韓政府の間には、慰安婦問題や徴用工の争いなど長年にわたり引きずっている問題があります。
しかし、そうはいっても上記数字が示すように、多くの韓国人の方が日本で働いて暮らすことを選択していることも事実です。
40万人以上もの韓国人が日本で生活して暮らしているのは、当然それなりに理由があります。
韓国は就職しにくい国
韓国では、もう10年以上前から「就職難」が社会問題化している一方で、採用する企業側も慢性的な「採用難」に頭を悩ませています。
”働きたい人も多い”、”人手不足で困ってる”という状況自体は一見凸と凹がうまく合いそうですが、韓国の場合では、就活生が企業に求めているものと、企業が応募者に求めているものの間に大きなギャップが存在しているのが一つの原因としてあります。
韓国の就活生は、平均以上の収入とワークバランスを企業に求めていますが、企業は即戦力と業務スキルを持つ人材を求めています。
中には職務経験のない新卒の就活生をそもそも採用しない企業も珍しくありません。
さらに韓国の大手企業では、新卒一括採用を控えめにする傾向があり、こういったことから「韓国では就職が難しい」という社会問題に発展しています。
韓国人にとって日本は里帰りしやすい「隣国」
そんな就職難が長期にわたって常態化している韓国社会の人材達が、自国で就職が難しいのであれば「海外経験も兼ねて日本で働こう」と考えるのも無理はありません。
また、歴史的な背景からも日本にルーツを持つ韓国人は多いことや、地理的にも行き来しやすい隣国であるため、日本で働くことを決める韓国人の方が多くなるのは必然ともいえます。
韓国人が日本で働く場合、ちょっとした連休や祭日などでも里帰りしやすい、といった細かなことも、実際には外国で働いて生活を続けていく上では重要な要素になるようです。
ただ、一般的には日本の企業の給料が韓国と比べて特に高いわけでもなく、場合によっては給料が安くなる。なんてこともあるようですが、安心して長年働くことができて、多くの企業で福利厚生が整っていることも人気の一因となっています。
”安心して長年働くことができる”という背景には、韓国は儒教の国なので中堅以上の企業内では、自分より年下の社員が上司になると、メンツが保てないためその会社には居られなくなる、という風土があることも意外な事実かもしれませんが存在します。
ハングリー精神が強く優秀な人が多い
これは日本という外国に在留している多くの外国人に共通して言えることですが、特に韓国の場合は、学生の頃から熾烈な学歴社会で揉まれながら、18歳ぐらいから徴兵制によるハードな訓練の体験も相まって、日本に働きにやってくる韓国人の方の多くは、学歴と日本語能力が非常に高いだけでなく、組織内でも成績を残し高給を得たい。というハングリー精神が旺盛な人が多いようです。
特に言語については、日本で学校生活をおくっていないにも関わらず、ネイティブ並みに日本語を上手く読み書きすることができる韓国人は非常に多いです。
まとめ
韓国は就活生が求める条件と、企業側が求める条件の不一致が起きていることで、就職難・採用難の社会問題が深刻化しています。
自国で就職できないのであれば、里帰りしやすい隣国の日本で就職しようと考える方が多く、日本で働く韓国人の方が多くいらっしゃいます。
日本の会社は、韓国の会社と比べると給料は安いですが、定年まで安心して働くことができ、福利厚生もしっかり受けられるので人気です。
また、日本から韓国に来る方の多くが学歴が高く、日本語が非常に上手ということもあり、日本で言葉の壁に悩まされないことが多いので、日本で働くという選択をしやすい傾向にあります。
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